「義実家との人間関係が大変だから」だけではない…帰省で妻が不機嫌になる"夫が知らない本当の理由"
年末年始の帰省が夫婦関係に亀裂を生むことがある。夫婦問題研究家の岡野あつこさんは「夫の実家への帰省をきっかけに、離婚を考える妻もいる。夫の実家に帰省するときには、3つのことを心がけてほしい」という――。 【この記事の画像を見る】 ■義実家への帰省が夫婦関係にダメージを及ぼすことがある 多くの夫婦にとって、年末年始には避けては通れないイベントが生じる。「義実家への帰省」だ。コロナ禍がひと段落ついた雰囲気も漂うなか、義実家への帰省を断る理由も見当たらず、ため息をついている人も少なくないはず。 義実家への帰省はときとして大きなストレスになり、夫婦関係にダメージを及ぼすこともある。今回は、夫の実家への帰省で離婚の危機にまで発展した夫婦のエピソードを紹介しよう。 ※プライバシーを考慮して、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。 ■「妊娠したんじゃない?」「単に太っただけです」 【CASE1】デリカシーのない義両親 「職場だったら一発アウトな発言をしてくる義両親に、堪忍袋の緒が切れそうになった」と夫の実家への帰省を振り返るK乃さん(37歳)。2歳年上の夫と結婚3年目のK乃さんは、子どもを授かりたいと思い現在妊活中。長年勤務する会社のコンプライアンス推進部に所属している。 K乃さんが夫の実家に帰省したくない理由は、「義両親にデリカシーがなさすぎるから」だという。 「私が妊活のために定期的に通院していることを知りながら、『年を取ってからの子育ては大変よ』『子どもがいないのに、どうしてそんなに忙しいの?』などと平気で言ってくる義母。そんな義母の暴言を義父も止めようとせず、それどころか『K乃さんも、もう少し女らしい格好をしたらどうだ?』『夫婦生活はどうなっているんだ?』といったあけすけな言葉を冗談めかして投げつけてくるのにはイライラも限界。夫に訴えても『お前の言うことは間違っていない。でも、親世代には通じないから我慢するしかないんじゃない?』と注意しようともしない」 先日は、K乃さんの夫が送った二人の旅行の写真を見た義母から電話がかかってきた。「K乃さん、あなたちょっと太ったんじゃない? 『妊娠したんじゃないか』って、もうウチでは大騒ぎよ。年末にはうれしい報告が聞けるわよね?」と電話口ではしゃぐ義母に対し、K乃さんは「いえいえ、そんなんじゃないです。単に太っただけです」と悔しさをこらえて、否定するしかなかったという。 「子どもができるまでこの状態が続くのかと思ったら、離婚して家族の縁を切ったほうがマシだという気すらしてきた」。K乃さんは今年も帰省の時期を前に、デリカシーのない義両親への対応に頭を抱える日々だ。