「べつに、飲んでれば、治るでしょ」の大間違い…なんと、飲む時間で、薬の「治療効果は数倍」違ってくる!
薬の効果をより高める治療
そうした研究結果をふまえ、体内時計によって刻まれる「体の中の時間」に注目し、「薬の効果をより高める治療」を工夫することが求められるようになってきています。 そして、体内時計のしくみに基づき、従来よりも効果の高い治療を目指す治療法は、「時間治療」とよばれています。時間治療は、エビデンス(科学的根拠)に基づく医療(EBM)とともに、一般診療で用いられることが期待されている最新の治療法です。 時間治療についてなるべく噛み砕いて解説し、その科学的な背景と最新情報をみなさんに提供するのが、『時間治療 病気になりやすい時間、病気を治しやすい時間』の目的です。そのためにまず、体内時計について知るところから、話をはじめましょう。 時間治療 病気になりやすい時間、病気を治しやすい時間
大塚 邦明(東京女子医科大学名誉教授/ミネソタ大学ハルバーグ時間医学研究センター特任研究員)