甲子園ボウルへ意気込む立命大 脱サラの高橋健太郎監督も自信「パンサーズらしい戦いを」
えんじ色のヘルメットが、9年ぶりに甲子園に帰ってきた。15日に行われるアメリカンフットボール全日本大学選手権の決勝「甲子園ボウル」を前に、立命大が12日に公開練習を行った。チームを率いるのは就任1年目の高橋健太郎監督(43)。2015年以来9度目の頂点に向け「学生たちがこのフィールドに入れた喜びを感じ、頼もしく感じた。パンサーズらしい戦いをお見せできると思う」と自信をのぞかせた。 指揮官は黄金時代を築いたOB。DBとして主力を担い、甲子園ボウルだけでなく、2002、03年度には当時社会人代表との対戦だったライスボウル連覇も達成した。卒業後は関西電力に就職。社業の傍ら、母校の関西大倉高(大阪)やXリーグ・パナソニックのコーチも務めた。 メディア広報課長として勤務していた昨年、立命大から声がかかり、一念発起した。退職して、今季から監督就任。近年は関学大の牙城を崩せずに苦しんでいたチームを、わずか1年で頂上決戦の場に導いた。「自分なりにやってきたつもりだけど、すべてうまくいったとは思っていない。4回生を中心に、彼らが頑張った結果」と選手への敬意を欠くことはない。主将のRB山崎は「とにかく熱い方。感謝しかない」と指揮官への思いを語った。 今年から大学選手権の出場校が増えて試合数も増加し、長いシーズンとなった。有終の美を飾るべく、高橋監督は「甲子園で日本一になることが一番大きな目標。サイン(作戦)はここまで半分くらいしか使ってない。残りを余すことなく出し切りたい」と腕をぶした。(大石豊佳)