マカオ、今年26例目の輸入性デング熱感染確認…患者に広東省中山市渡航歴
マカオ政府衛生局(SSM)は11月8日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認したと発表。マカオでデング熱感染例が出現するのは当地感染を含めて17日連続で、輸入性に限ると3日ぶり。今年の輸入性感染例は計26例となった。 今回感染確認された患者はマカオ半島北部の關閘エリアに居住し、マカオ半島北東沖に造成中の埋立地(新城A区)で勤務するマカオ居民の男性(49)で、潜伏期間の10月18~20日及び11月1日の二度にわたって親族訪問のため広東省中山市の古鎮鎮を訪れていたとのこと。デング熱の型はⅡ型だった。 このところ広東省で比較的多くの当地感染例が出現しており、10月以降マカオで感染確認された輸入性事案の大半に中山市、仏山市滞在歴があった。同局では、当該患者の渡航歴や検査結果、活動範囲を総合判断して輸入性事案としたが、近日マカオ域内で当地感染リスクが高まっている状況下(註:マカオでは10月下旬以降にカモンエス公園や世界遺産・聖アントニオ教会といった観光名所も存在するマカオ半島の沙欄仔街エリアで当地感染例が相次ぎ出現している)、輸入性をきっかけとした当地感染につながる可能性を考慮し、患者の勤務先で調査及び啓蒙活動を実施したほか、患者の住居周辺で症例捜索を行ったとのこと。なお、症例捜索において感染が疑われる症状があった11人に対する検査を実施したが、いずれも陰性だったという。 同局では、広く公衆に対して予防策の強化に取り組むよう累次の呼びかけを行っている。 昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例で、すべて輸入性だったが、今年は輸入性感染が2月(1件)、5月(1件)、6月(2件)、7月(1件)、10月(18例)、11月(3例)の計26例、当地感染が10月(1例)、11月(7例)の計8例に上っている。マカオの人口は約68万人、人口密度は約2万人/平方キロ。