転職を繰り返す28歳同居息子。家に月5万円入れてくれていますが、自分たちの老後資金が心配です。家族3人、どのように家計をやりくりしたらいいですか?
Aさんは50代会社員、妻はパート勤務です。同居している28歳の息子さんがいるのですが、転職を繰り返し、定職を見つける様子も結婚する様子もなく、このまま3人で暮らしていくことになりそうだとのこと。 息子さんは家には毎月5万円ほど入れてくれますが、定年後の生活も心配とのことです。どのような解決策があるか、考えてみましょう。 ▼年金が「月10万円」で老後が不安…持ち家で「貯金」と「退職金」があれば大丈夫? 生活費を試算
今の預貯金の取り崩しで、老後の生活が賄えるかを確認
定年後の暮らしについて、一般的に年金だけで賄うことは難しいため、預貯金の取り崩しなどでどの程度賄えるのかを確認することが大切です。以下の手順で、一つずつ確認しましょう。 1. ねんきん定期便でどのくらいの年金が受けとれるのかを確認 2. 預貯金残高を確認 ねんきん定期便のサイトでは、「何歳までどのくらいの給与で就労を続ければ、どれだけ年金が増えるか」「何歳まで支給開始年齢を遅らせればどれだけ増えるか」といったように、さまざまなバリュエーションで見込み受給額のシミュレーションができるようになっています。 定期的に確認されるといいですし、あらかじめ、「年金受給額をこのくらいまで増やしたいなら、このように働き続けなければならない」などと目標の設定にも使えます。 預金残高についても、定期的に確認しましょう。生命保険会社などの個人年金プランに加入していることを、忘れている場合もあるかもしれません。
老後の収支の見通しが立てられたら、家族で話し合う
見直しが終わったら、必ず家族で話し合いましょう。その際には、息子さんも交えて、現状を理解してもらうことが大切です。日本では、お金の話を子どもにするのは何となくタブーという風潮が根強くあります。 しかし、自分たちの家計のことは、いつか必ず向き合わなければなりません。包み隠さず、「どういう状況で、このままいくと、○○歳時点で預貯金の取り崩し分がなくなる」というところまで説明しましょう。 子どもにとって親は、いつまでも「自分の前を走っている先輩」と思いがちで、特に同居していると、学生時代から何も変わっていないと錯覚してしまう人も多いでしょう。しかし、危機感を共有することで、息子さんの意識も変わることが期待されます。