記念撮影<きょうの一枚>フォトグラファー今井暖
一日の歩数がスマホで見られるようになり、ゴルフというスポーツのフィールドの広さを改めて実感するようになった。コースによってまちまちだが野球やサッカーなどの屋外メジャースポーツと比較しても圧倒的に広い。特にリンクスでは先が全く見えないので時に絶望すら感じる。 【画像】フォトグラファー今井暖の写真はこちら 4大メジャーの最後の優勝者が誕生する日曜日の朝。たくさんのフォトグラファー、ビデオグラファーがカメラと合羽、あと少しのおやつをポケットに入れて広大なリンクスに飛び出していく。スタートホールに向かう者、お気に入りのロケーションがあるホールを目指す者。向かう場所はそれぞれ違えど、夕方には各々の任務を終え18番ホールのグリーンに向けて最後の力を振り絞り歩みを進める。 大きな歓声に包まれながら新しいチャンピオンが誕生し、グリーン上でセレモニーの準備が始まる。歴史と伝統を重んじる大会では表彰式の進め具合も入念だ。優勝者の記念撮影をするべく、フォトグラファー、ビデオグラファーが一箇所に集められた。 ある時には楽しそうに、またある時には真剣な表情で撮影していた僕たち。メジャートーナメントのクライマックスの重圧から解放されたからだろうか、寒さで顔が紅潮しながらも自然と笑顔がこぼれる。重いカメラをひとまず置いて、長かった1週間をお互い称えながらスマホで一枚。僕たちにとってもここは大切な記念撮影の場だ。