山下、竹田らが米ツアー挑戦で国内女子は“混戦必至” 「新たな女王」として浮上するのは誰だ
米国女子ツアーの来季出場権をかけた最終予選会(5日間90ホール)は、悪天候のため順延となり現地時間10日に終了した。 【写真】おじさまたちのアン・シネ詣に密着 「本当に目のやり場に困った」 日本からは、山下美夢有、岩井千怜、岩井明愛、吉田優利、馬場咲希、原英莉花、そして国内プロテストに合格した山口すず夏の7名がチャレンジし、山下、岩井姉妹、吉田、馬場の5名が来季の出場権を獲得。山口と原は、第4ラウンドまで進んだことで下部のエプソンツアーの出場資格を得るにとどまった。 圧巻だったのは、国内ツアーで2年連続年間女王に輝いた実績がある山下で、通算27アンダーまでスコアを伸ばし、2位の岩井千怜に6打差をつける独走でトップ通過。国内で磨いたその実力を見せつけてくれた。また、岩井明愛が通算16アンダー5位に入ると、吉田が通算13アンダー9位と4名がトップ10に入る躍進ぶりとなった。 これで来季を米ツアーで過ごす日本選手は、この5名に加え、今季の年間ポイントレースで80位以内に入りシード権を確保している古江彩佳、西郷真央、笹生優花、畑岡奈紗、渋野日向子、西村優菜、勝みなみの7名、そしてTOTOジャパンクラシック優勝で出場権を手にした竹田麗央が加わり総勢13名になる。 今季も過去最多9名が海を渡っていたが、この記録を大幅に更新。米ツアーで日本勢の存在感は増すばかりだ。 一方で気になるのは、来季の国内ツアーだろう。今回、最終予選会を突破した日本勢5名のうち吉田と馬場は今年も米国で活動していたが、山下と岩井姉妹の3名はメルセデス・ランキングのトップ5に君臨した。これに年間女王となった竹田を加えると、上位5名中4名が来季不在となる。 竹田、山下、岩井姉妹の今季の合計優勝回数は16。これはツアーの試合数の40%以上にあたる数で、ここまでツアーを席巻していた4名がいきなりいなくなれば、ツアーの空洞化が懸念されても仕方のないところだろう。ちなみに、原は下部のエプソンツアーへの参戦を表明しており、来季の国内ツアー出場は限定的になる予定。ツアートップクラスの人気を誇る原も日本を飛び出すことになっており、これも国内ツアーにとっては大きな痛手だ。