電動ハイパーカー「バティスタ」と「B95」が上陸 再起をかけるピニンファリーナの第2章
バティスタは最高出力1903PSを発生
シャシーには現代のハイパーカーでスタンダードな仕様となりつつある、カーボンファイバー製のモノコック構造を採用。その前後にはアルミニウム製のサブフレームが連結され、それがクラッシュボックスとしての機能を果たす。ボディーパネルはほとんどがカーボンファイバー製で、正式な発表こそないがボディーそのものの重量は相当に軽量であると想像できる。前後のタイヤは「ピレリPゼロ コルサ」で21インチサイズ。アジャスタブルサスペンションシステムを採用し、どのようなコンディションでもドライバーは最大の快適性とパフォーマンスを両立した走りを楽しめるという。 パワーユニットはクロアチアのリマック・アウトモビリが開発。各ホイールに4基のエレクトリックモーターが備わる。システムトータル最高出力は1903PS、同最大トルクは2340N・mと驚くべき数字が並ぶ。0-100km/h加速をわずか1.98秒でこなし、最高速は約358km/hを誇る。ちなみにバッテリーは、やはりリマックから供給されるリチウムイオンバッテリーで、容量は120kWh。バッテリーパックはT字型にデザインされ、キャビンセンターのトンネル部分とシート背後に置かれる。フル充電からの走行可能距離は最大で450km。ドライバーは5つのドライビングモードから、好みに応じた設定を選択できる仕組みになっている。 バティスタは、ワールドプレミア後も細部の改良が続けられ、フロントエンドやウイングミラーのデザインが改められているが、さらに2020年にはハンドペイントの特別仕様車「アニヴェルサリオ」や、「インパルソ」とネーミングされた21インチサイズの軽量ホイールなどもリリース。2023年にはバティスタ・ピニンファリーナの甥にあたるF1レーサー、ジュゼッペ・ニーノ・ファリーナにちなんで、5台限定の「バティスタ ニーノ ファリーナ」も発売された。 参考までにバティスタシリーズはトータルで150台の限定。今回日本でお披露目されたチンクアンタチンクエもそれに含まれる。チンクアンタチンクエはイタリア語で55を意味し、ピニンファリーナが手がけた1955年の「ランチア・フロリダ」に着想を得たモデルと紹介されている。