日中、民間交流通じて協力模索 政財界人ら、外交安保や経済議論
日中両国の政財界人や有識者らが外交・安全保障や経済などの問題を議論する「東京―北京フォーラム」が4日、都内で開催された。日中の政府間対話が停滞する中、民間交流を通じて協力や関係安定化の糸口を探る。岩屋毅外相はあいさつで「日中関係の建設的で安定的な発展を多くの国々が望んでいる」と述べ、幅広い分野での対話強化を訴えた。 岩屋氏は、中国による日本人の短期滞在ビザ免除措置の再開などで「日中関係は、再び前に力強く進み始めた」と評価。「この歩みをさらに推し進めるため、できるだけ早く中国を訪問したい」と意欲を示した。中国の王毅外相もビデオメッセージを寄せ「私も適切な時期に日本を訪問したい」と応じた。 王氏は「米国第一」を掲げるトランプ次期米大統領を念頭に、日中が保護主義の台頭に直面していると指摘。「中日は共にアジアの団結と協力を守り、外部勢力による対立の誘発を防がねばならない」と述べ、日本との関係改善を通じて米国をけん制する姿勢もにじませた。
日中の閣僚経験者や専門家が多数出席。5日まで開く。