仕事は人生を楽しむ ツールのフランス人。仕事が生き甲斐の日本人。日仏働き方ルール5
3/トラブル発生! 解決を諦めない日本人。『仕方ないよ』とフランス人。
「フランス人は悩まずに仕事を進めるので、進行が早い。日本人は悩みながら進めるから、確実だけど遅い。上司の判断ひとつをとっても、フランス人はとにかく早い」。これはクロエさんと同じ意見。 でもクリステルさんは「トラブルや仕事でわからないことがあるときは日本人に相談します。じっくり解決策を探ってくれるから。フランス人はできない、仕方ないと諦めてしまう」。さて自分の職場はどちらがいいのやら。
4/バカンス先で予定を楽しむ日本人。時間を楽しむフランス人。
「フランスの夏休みは長いから、予定を決めずゆったり過ごせる。日本は休みが短く、あれもこれも詰め込みがち」。海外のホテルで朝早くに観光にでかける日本人と、プールサイドで読書を楽しむ欧米人は対照的。
5/最優先は、自分というフランス人。規律重視の日本人。
「話をするとき、フランス人は『私はこうしたい』と話す。日本人は『どう思いますか』と話す。フランス人はとにかく“自由”」。一番自由なのは恋愛だと言います。その際も大切なのは自分だから、離婚も多いそう。 「郵便局の窓口でも、従業員同士が楽しくおしゃべりしているときは、客に『ちょっと待って』と平気でいう。悪気はないんです。自由なんです」。他人や規律を気にする日本人ではあり得ない風景と言えそう。
PROFILE
クリステル・ ルカルヴェ/Christelle Le Calvé 東京日仏学院講師。ブルターニュ出身。半年ほどフランスの語学学校で働いたのち、2001年に来日。語学学校を経て、日仏学院の講師に。友人を通じて知り合った日本人の夫と結婚し、現在は2児を得て家族4人で暮らす。
クウネル2024年9月号掲載 写真/柳原久子、イラスト/Shu-Thang Grafix、取材・文/今井 恵
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