コリン・モリカワの10K事情 1Wを「Qi10 MAX」から「Qi10」へ
テーラーメイドの「Qi10」シリーズにおいて、「Qi10 MAX」がドライバーの上下・左右方向の慣性モーメント(MOI)合計値が10K(10,000g・cm2)となり、同社史上最高のMOIと評判だ。ツアープロには必要ないほどの寛容性と思われるが、意外にもコリン・モリカワは開幕戦「ザ・セントリー」でそのMOI1万超えの「MAX」をバッグに入れ、話題になった。 【画像】どの「Qi10」を使う? テーラーメイド“3姉妹”に聞いた
米国本土の試合に入ってからは、スタンダードモデルの「Qi10」をテスト。「ザ・セントリー」は5位タイの好成績だったのに、替える必要があるのか? テーラーメイドのツアーレップ(用具担当)は「マウイ(ザ・セントリー)でMAXを試したら良くてそのまま使ったけど、まだコア(CORE)ヘッドは試してなかったんだ」と説明。コアヘッドとはスタンダードモデルのことで「実際、コリンはMAXのカオより、コアヘッドのカオのほうが好みだった。ヘッドのシェイプが好きで安心して打てるのさ」とのことだった。
「ファーマーズインシュランスオープン」のドライビングレンジで、モリカワがコアヘッドをテストした後、前出のレップに感想を聞いた。「MAXよりスピンがちょっと足りなくて、調整していたんだ。MAXは2400回転ぐらいあったのが、コアは2100回転ぐらい。少なくとも2200回転ぐらいないと彼は安心して戦えないんだ」
“リモコンフェード”とも呼ばれるモリカワの弾道には、ある程度のスピン量が必要になる。そのスピン量増の味付けに、8度のロフト角をネック調整機能で約1.5度寝かせた状態にしたという。それなら最初から9.5度のヘッドを使えばいい気もするが、「8度のヘッドのカオが彼の好み。そこからロフトを寝かすやり方が彼にはハマったのさ。初速も174マイル(約77.8m/s)近く出ていて、イイ感じだよ」。その後、試合に投入し、リアルロフト9.5度のコアヘッド、つまり「Qi10」を継続して使用している。