韓国の政治混乱で観光産業が警戒感、外国人観光客の回復に逆風となる懸念、ソウル市長は安全宣言
「韓流」ブランドに痛手か
韓国の「国家ブランド」推進を担う政府機関の責任者は、これまで固有の文化や経済的成功などのおかげで改善してきたブランドにとっても、今の政治危機は大打撃になる恐れがあると不安を漏らす。 韓国のドラマや音楽、美容は「韓流」として一躍世界的に有名な存在となり、安全だという評判や、サムスンなどの国際的ブランドとともに同国のいわゆるソフトパワーの重要部分を形成し、政府が外国人旅行者を呼び込む力になっている。 2019年に年間3000万人だった外国人旅行者を2027年までに、ほぼ倍増するというのが政府の目標だ。戦略の一環として国際会議や展示会など企業・団体・国際機関などを対象とするMICEを重要視している。韓国MICE協会の事務局長は、政治危機が来年初めまで持ち越されれば、これらの需要にも響きかねないと警鐘を鳴らした。 リスクコンサルティングを手がけるコントロール・リスクス・グループのディレクター、アンドルー・ギルホルム氏は「韓国がこの差し迫った未曾有の局面を乗り切り、新たな選挙への明確な道筋につなげられれば、それほど悪影響にはならないと思う」と述べた。これらの問題への解決能力を証明することで、長期的にはかえって韓国の評価が上向くかもしれないとの見方を示した。 ※ウォン円換算は1ウォン0.1円でトラベルボイス編集部が算出 ※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。
トラベルボイス編集部