自然災害による被害や地下鉄民営化など 2018年の鉄道を振り返る
地震や大雨。台風で大きな被害を受けた2018年の鉄道。現在も一部の区間や施設が復旧しておらず、災害はまだ終わっていません。また、幸いにして今年は廃線が少なかったものの、JR北海道を筆頭に全国の鉄道経営が苦しいことに変わりはなく、2019年以降は複数路線の廃止が決定しています。 災害から避けて通れない今の時代、万が一に備えて公共交通を残す意義をもう一度考えるとともに、自分たちが公共交通を積極的に使い、便利なものになるよう声を上げることが必要でしょう。そしてそれ以上に、2019年も楽しい列車がたくさん生まれ、鉄道が人々の笑顔を運ぶ存在であってほしいと願います。 (文/伊原薫/鉄道ライター) ■伊原薫(いはら・かおる)大阪府生まれ。京都大学大学院・都市交通政策技術者。(一社)交通環境整備ネットワーク会員。グッズ制作やイベント企画から物書き・監修などに取り組む。都市交通政策や鉄道と地域の活性化にも携わっている。好きなものは103系、キハ30、和田岬線、北千住駅の発車メロディ。2018年6月には大阪市営地下鉄民営化の経緯を一冊の本にまとめた『大阪メトロ誕生』を出版。