「えー、今年はお年玉くれないの?」だと?30代の子供3人全員が「実家暮らし」。60代母が今さら気づいた「いつまでも家族団らん」のヤバさ
そんな会話があった後で改めて子供たちの様子を観察していると、とても今後独立して力強く生きていけるように見えなかった、安恵さんは言う。 「年末、仕事納めをしたあとも、大掃除を手伝いなさいと言ったんですが、長女が自分の部屋の窓をちょこっと拭いた程度。あとは結局私がやりました。思えば、3人ともひたすらダラダラしているだけ。これが普通の光景だったのですが、なんだか急に怖くなりましたし、なぜ今までこんなに甘やかしてきたのかと、自分自身を責めました」 子供の頃から一緒に暮らしてきたわが子は、いくら年齢を重ねても、安恵さんの中での認識は「自立した大人」ではなく、「自分が面倒を見るべき子供」だったのだ。 「私が意識を変えなければ、と思って、お年玉をやめただけでなく、これまで食費として上の2人から毎月徴収してきた2万円を、5万円にアップして請求することにしました。一番下は働き口を見つけないなら家事を毎日やれと命じました」
昨年、初めて「お年玉」を廃止したことによって、お子さんに対する意識が切り替わった安恵さん。子供たちに厳しくすることで「親離れ」を促そうとしたのだが…。家に入れる金額を倍以上に増やされたり家事労働を課されたりした3人の「30代の子供」は、その後いったいどう変わったのか?彼らの驚くべき変化については、記事の後編にて詳報する。 ※この記事は取材に基づいていますが、取材対象者保護の観点から必要に応じて編集を加えておりますことをご理解ください。 取材・文/中小林亜紀 PHOTO:Getty Images
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