【柔道】23年世界王者の新添左季さん「自分に花丸をあげたい」現役引退を発表
柔道女子70キロ級パリ五輪代表で、先月限りで現役を退いた新添左季さん(28)が7日、グランドスラム東京大会が行われている東京体育館で取材に応じ、「(引退は)間違いありません。一度はこのまま終わっていいのか考えたが、結果だけではなく、(パリ五輪までの)過程を振り返ると、頑張ったと思えたので引退を決めました。自分に花丸をあげたい」とスッキリとした表情で語った。 奈良県出身の新添さんは天理高から山梨学院大へ進み、国際大会でも活躍するように。初出場した22年世界選手権で銅メダル、昨年の世界選手権では金メダルを獲得し、その後パリ五輪代表に内定した。金メダル獲得が期待された五輪本番では7位に終わったが、混合団体では銀メダルを獲得。結果的にパリ五輪混合団体準決勝が現役最後の試合となった。 引っ込み思案で、小学生のころは試合会場から逃げ出してしまうほど臆病な性格だったという新添さん。決して運動神経や身体能力にも恵まれていなかったが、世界王者と五輪代表にまで上り詰めた。今後は所属する自衛隊でコーチを務める予定で、「私みたいなタイプの子の希望になれば」と後進の育成に全力を注ぐ考えを示した。