広島かG大阪か データで見るゼロックス杯の展望
20日に行われるゼロックス スーパーカップをもって2016年シーズンのJリーグが開幕する。今回は同大会の展望についてまとめたい。
ゼロックス スーパーカップとは、前シーズンのJ1年間優勝チームと天皇杯王者が対戦する大会で、Jリーグ開幕の1週間前に行われる、その年度の最初の公式戦である(年間王者と天皇杯覇者が同一だった場合、2008年までは天皇杯準優勝チーム、現在はJ1年間準優勝チームが出場権を得る)。1994年に始まった大会で過去の結果は表1の通り。
通算成績はJリーグ王者の13勝、天皇杯覇者の9勝となっており、ここ最近は7年連続でJリーグ王者が勝利している。そして2016年は、広島(J) vs G大阪(天皇杯)という組み合わせとなっている。この両チームは過去にも同大会に出場した経験があり、それぞれ広島3勝0敗、G大阪2勝3敗という結果を残している。
そんな両チームの昨シーズン対戦成績は表2の通り。リーグ戦、チャンピオンシップ、天皇杯で戦い、2勝1分2敗と五分の成績。しかも、チャンピオンシップでは勝利した広島が年間王者に、天皇杯ではG大阪が広島を撃破した勢いそのままに天皇杯を制しており、「どちらが2015年最強チームか」という意味でも譲れない対戦となりそう。
真の2015年度王者を決める今回の対戦場所は、日産スタジアム。表3には、両チームの同スタジアムでの過去成績をまとめた。それによると、互いに14試合行っているが成績は決して芳しいものとは言えず、スタジアムに対する相性は互いに良くはないようだ。では、気象条件による影響はどうだろうか。20日は曇りのち雨の予報となっているが、表4の昨年度の同天候時の成績によると、両チームともに雨が降ると勝利の確率が低くなっている。どちらに有利とも言えない。
環境面では五分といえる2チームの争いだが、試合状況別の成績ではどうだろうか。表5-1には先取点を取った時、前半をリードして終えた時の試合結果をまとめた。これによると、両条件で広島が高勝率をマークしているのだが、気になるデータも。