【ソフトバンク】リチャード、2度目交渉もロングラン 前回は移籍志願「来年もこのチームで」覚悟のサイン
ソフトバンクのリチャード内野手が6日、みずほペイペイ内の球団事務所で2度目の契約更改交渉に臨み、現状維持の1000万円でサインした。他球団への移籍を志願した前回(11月22日)は70分のロングラン交渉だったが、この日も80分の長丁場。「来年もこのチームでまたプレーして、戦力としてやらないといけないっていう自覚があったんで。全然今までとは違う契約更改になった」と振り返った。 前回交渉では「判子を押す覚悟が決まらなかった」として保留。しかしこの日は「(来年も)ホークスのユニホームでっていうのもあるッスけど。(1~4軍の)どの軍にいても覚悟(を持って)…1年間やるんで、印鑑を押したんで。心を揺らがせない意味でいろいろ(三笠GMと)話しました。そういうところの覚悟がきょうできたんで。もう後戻りできない。全力でやる覚悟ができました」と悲壮な決意を述べた。 現在は師匠・山川とともに食事制限を伴う基礎的なトレーニングを実践中。1月には沖縄・久米島と沖縄本島で合同自主トレを行う予定。 一塁に山川、三塁に栗原という球界を代表する選手がいる限りは出場機会も限られる。つまり、この2人を押しのける覚悟が定まらない限りは「判子を押す覚悟」も定まらないということか。つまりは交渉で移籍を志願した可能性もある。 今季はウエスタン・リーグで18本塁打、54打点。空前絶後の5年連続5度目の本塁打王と、3年連続4度目の打点王を獲得した。しかし1軍ではデビューした21年以降ではキャリア最少の15試合出場にとどまり、2年連続本塁打ゼロ。5月上旬の一時期は不調の栗原を追いやってスタメン三塁を勝ち取ったが、長続きしなかった。 選手層の厚いソフトバンクでは、なかなか出場機会をつかめないロマン砲。この日の会見では終始、浮かない表情だったが、覚悟を持って8年目のシーズンに臨む。
報知新聞社