「改悪された」と話題の青春18きっぷで北海道を周遊してみた。“割高感”は否めないが「お得なのは変わらず」
誰もいない極寒の無人駅の足湯でまったり
それでも新夕張―新得間は89.4㎞と距離があり、所要時間も1時間弱。札幌から帯広・釧路方面に行く特急は全席指定席だが、グリーン車以外の空いている席なら自由に座ることができる。もちろん、追加料金は一切取られない。 束の間の特急のありがたみを感じつつ、列車は日高山脈を越えて新得駅へ。駅前には町営の公衆浴場があったため、乗り換え時間を利用してサッと入浴。出発時刻が迫っていたので長湯はできなかったが、さっぱりすることができた。 新得からは釧路まで各駅の普通列車で行くことができたが172.1㎞もあり、乗車時間も4時間19分もの長丁場だ。すでに真っ暗で車窓の景色を見ることもできず、スマホで時間を潰すハメに。 ただ列車に乗っていただけだが身体は疲れていたようで、釧路駅前のホテルにチェックインすると夕食も取らずにそのまま爆睡してしまった。
川湯温泉駅で貸切状態の足湯を堪能
2日目は、釧網本線で網走まで行き、そこからさらに北見へ。釧路駅6時38分発の始発の普通列車に乗り、まずは途中駅の川湯温泉駅で下車。ここは駅の隣に足湯小屋があり、そこに立ち寄るためだ。 次の列車までは2時間以上あったので駅周辺を散策し、冷えた身体を足湯で温めるというのを繰り返しているうちに時間が経過。時間が早かったせいか駅には誰もおらず、足湯も貸切状態だった。 だが、もう1つの楽しみにしていた川湯温泉駅構内での洋食レストランでの食事は、この日は休みだったらしく残念ながら叶わず。 釧網本線に同駅のほか、止別駅や北浜駅など無人駅ながら飲食店が入っている駅が複数ある。今回は食べることができなかったが、別の機会にローカル線の駅グルメ巡りをしてみるのもよさそうだ。
国鉄時代の廃駅を利用した鉄道記念館でお宝の数々を堪能
川湯温泉駅からは快速しれとこ摩周号で網走へと移動。 そこから向かったのは駅前からバスで20分ほどの場所にある網走市鉄道記念館。国鉄末期の87年3月に全線廃止となった湧網線の卵原内駅(うばらない)の駅舎を記念館にしており、ホームも残されている。 しかも、“キューロク”の愛称で親しまれた国鉄9600形蒸気機関車と旧型客車のオハ47形が展示されていたが、すでに冬ということもあってカバーがかけられていた。 それでも記念館には駅名や列車名などプレート類をはじめ、貴重な備品の数々が展示。正直、そこまで期待していなかったが、予想に反して大満足の結果となった。