輪島で出張朝市、初売りにぎわう 被災者ら復興願い初詣
能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市では2日、「出張輪島朝市」の初売りが行われた。なじみの客らが家族と過ごす正月用に食品を買い求めるなど、にぎわっていた。神社では、復興の前進と穏やかな1年を願う参拝者の姿があった。 ショッピングセンターでの出張朝市は午前10時に始まり、客は商店主と新年のあいさつを交わしていた。30年以上海産物を販売してきた遠島孝子さん(63)は「今年も商いができて、ほっとしている。頑張ろうと決意を新たにした」。珠洲市から家族で訪れた平野茂さん(75)は遠島さんの店でサザエを、スーパーですしを購入し「家族でゆっくりしたい」と笑顔を見せた。 地震による津波で鳥居が流された珠洲市三崎町の須須神社には、被災者らが初詣に訪れた。同市の会社員泉崎祐平さん(44)は穏やかな生活と娘の高校受験合格を祈り、絵馬には「今年はたくさん良いことがありますように」と記した。 祖父の家を訪ねた金沢市の田中文崇さん(25)は絵馬に「地震がもう起きずに力強く前進できますように」としたためた。