米メディアもマー君vs雄星の日本人対決に注目「菊池が重要なレッスンを受けた」
ヤンキースの田中将大(30)とマリナーズの菊池雄星(28)が27日(日本時間28日)、シアトルで日米を通じて初めて先発競演。試合はヤンキースが7-0で圧勝し、田中は、7回を投げ3安打無失点、1四球7奪三振の内容で、今季10勝目(7敗)をマークした。また菊池は、4回を投げ8安打(2本塁打)5失点と荒れて9敗目を喫した。田中は、6年連続の2桁勝利となり日本人メジャーリーガーとして初の快挙となった。 米メディアもマー君vs雄星の日本人対決に興味を抱き報道した。 ニューヨークデイリーニューズ紙は「田中が菊池との対戦で大舞台で名声に応える」との見出しを取り、「月曜日の午後、ブルペンから歩み出た菊池はヤンキースのダグアウトから出てきた田中の姿を確認すると一直線に彼の元へと向かった。菊池は敬意を見せて頭を下げ田中と握手した。左翼フィールドで、2人が数分間に渡って話している間、5、6人の日本記者やカメラマンがその模様を撮影していた」と、2人の対面の様子を描写。 「火曜夜のマリナーズ対ヤンキースの試合は普段のものとは違った。田中の投球もそのようだった。30歳(の田中)は7回無失点投球で、ボンバーズはTモバイルパークでホームランを打ち続けてマリナーズに7-0で無失点勝利した」と続けた。 2人の投げ合いが初となることと、日本出身の投手がメジャーで競演することが16度目になること、そして田中が6年連続の2桁勝利を果たしたことを紹介。 「田中は火曜日、普段と違うように見えた。マウンド上で独り言を言い、拳を掲げてグラブを叩いた。田中は前日に『菊池との投げ合いを楽しみにしている』と話していたが、勝利の後は、その点については控えめだった。田中は、菊池に投げ勝ったことを喜ぶ様子を見せたくなかったようで、菊池とマリナーズに敬意を払いながら『チームメートの勝利に貢献したかった』と明かした」と伝えた。 また同紙は菊池についても触れ、「菊池にとっても田中から見て学ぶ機会となった」と指摘。田中は、今季からメジャーが導入した新しい公式球の縫い目が低いため、彼の代名詞であるスプリットを操るための適切な握りを見いだせずに苦労していたことを伝えて、「この日は、スプリットが効果を発揮していた」と評価。 その上で「たいていのメジャーで成功している選手と同じく、田中も投手として変わっていかなければならなかった。これを見たことは、メジャーのルーキー投手(菊池)にとっても重要なレッスンとなった。菊池は最高の例の1つを学んだ」と締めくくった。