米メディアもマー君vs雄星の日本人対決に注目「菊池が重要なレッスンを受けた」
同じくニューヨークのニューズデイ紙は、田中の好投とヤンキースの勝利を伝え、「オークランドでの前回登板に失敗していた田中は、3点を許した1回の乱れを悔いていたが、この夜は、何も悔いることなく、Tモバイルパークの2万3129人の観客の前で7イニング無失点の投球を見せ、多くの責任を果たすことができた」と絶賛した。 そして「同じ日本人投手である菊池に投げ勝った田中は5回までヒットを許さなかった。最終的には3安打を許したが、今季成績を10勝7敗、防御率4.47とした」と、その内容と成績を紹介した。 一方、マリナーズの地元紙であるシアトル・タイムズ紙も「田中が傑出した先発内容でヤンキースに7-0の勝利をもたらす」との見出しを取ってマー君を絶賛。 「菊池にとってみれば、投げ合いではなく、投球のレッスンとなった。『手本』とされるベテラン(の田中)が、平静さと制球の実習を披露し、ルーキー(の菊池)に最もレベルの高い場(メジャー)で継続して成功を収める上で、何が必要かを見せつけた。ルーキー(の菊池)は、日米の異なるスタイルの野球に苦悩し、まだ未完成なままだ」とマー君に比べ悪かった菊池を諫めるようなテイストで報じた。 また、この注目の日本人投手対決が、日本で生中継されたことを紹介。「この夜、もしくは、シーズンにおける2人の投球は対照的だった」と指摘した上で、田中が6年連続で2桁勝利したことと、対マリナーズに通算10度、先発し、8勝0敗、防御率2.02、75奪三振と8四球と抜群の相性の良さを誇っていることを示し「田中はマリナーズを支配し続けている」と評価した。 一方、菊池については「8月18日のブルージェイズ戦では、わずか96球の完封勝利を挙げていたが、この日は、1回を終えるのに29球を要した」と批判。 「ヤンキースの打線はブルージェイズに比べ、経験を積んだレベルの高い打者が揃っていた。菊池は5月にヤンキースを相手に7回2/3で3安打、1四球、3奪三振、1失点と好投したことがあるが、このときは、ジャッジ、ガードナー、サンチェスといった強打者が先発していなかった」と指摘した。 またマリナーズがメジャー1年目の菊池の故障予防とメジャーへ順応させるプログラムに沿って、先発予定を一度、飛ばして十分な休養を与えてヤンキース戦に備えていたことを紹介。「なのに彼は、この日、2本の本塁打を許してしまった(ジャッジの2ランとガードナーの3ラン)」とし、菊池が今季、マイク・リークの34本に次ぐ最多被本塁打の33本を浴びているというデータを付け加えた。