【富山・井波、奇跡の町づくり】身土不二の優しい美食
「日本一の木彫りのまち」にいま若者たちが移住し、魅力的な店が次々と生まれ、人々が行き交い、活況を呈している。衰退していた町に今、何が起きているのだろうか? 現地を訪れ、話を聞いた。 【写真】移住者が増加し活況を呈す「奇跡の町づくり」とは
「施膳 ろくざんさ」は、地元の旬の食材を洗練された日本料理の技法で薬膳に
2024年3 月にオープンしたカウンター10席の日本料理店。1924年に銀行として建設され、近年は井波美術館として親しまれてきた歴史的建造物をリノベーション。店主の水上喜貴は、京都の料亭での修業を経て隣町の砺波市で居酒屋を営んでいたが、瑞泉寺の山門の美しさ、迫力にひと目惚れして、開店を決意。 新店では地元食材をふんだんに使用し、身土不二の考えを取り入れた体にやさしい料理をコースで提供。もみ殻を用いた伝統的な調理法「ねがべっつい」で炊き上げる白米も絶品。趣向を凝らした盆や器も地元の木彫師の作品や伝統工芸品。前日までの完全予約制。コース¥13,200(サービス料別)~。 【写真】食材も器も地元の作り手たちにより生みだされたもの。木の盆は前川大地の作。一枚一枚、柄が異なる盆で供されるのも楽しい
百年前の銀行をリノベーション。 施膳 ろくざんさ From INAMI 住所:富山県南砺市井波3624 TE:0763-82-1770 営業時間:18時~、18時30分~、19時~ 定休日:水曜 BY YU FUWA