リーグ初出場GKを、なぜ大一番で?単独首位の指揮官が繰り出した2点ビハインド残り3分での策|フットサル
【Fリーグ】名古屋オーシャンズ 2-0 バルドラール浦安(12月29日/千種スポーツセンター) 【映像】Fリーグが誇る“最強”GK先制点の瞬間 12月29日、Fリーグ2024-2025 ディビジョン1の第20節が行われ、名古屋オーシャンズとバルドラール浦安が対戦。浦安は0-2で敗戦した。 史上初のリーグ優勝へ──。勝ち点47で首位を独走している浦安は、勝ち点差9で追いかけてくる強豪・名古屋を突き放すべく、敵地に乗り込んだ。 タイトル獲得へ向けた大一番だったが、立ち上がりはホームチームに圧倒された。第1ピリオド3分、右サイドを突破された浦安は水谷颯真に先制点を決められてしまうと、続く4分にCKから清水和也に追加点を許してしまった。 2点を追いかけることになった浦安は、GK攻撃を用いながら何度もシュートに迫ったが名古屋の粘り強さとGK田淵広史のビッグセーブに手を焼き、ゴールレスでハーフタイムを迎えた。 早く1点を返したい浦安だが、0-2からスコアは動かない。残り2分26秒、タイムアウトを取った小宮山友祐監督はGKをピレス・イゴールからこの日初めてFリーグのピッチに立つ、成田宇弘を送り込んだ。 残り1秒、浦安は名古屋が6つ目のファウルを犯したことで第2PKを獲得。一矢報いるため、本石猛裕が力強く右足を振ったが、これも田淵に止められ、無得点のままタイムアップ。優勝へ向けて、大きな勝ち点3を持ち帰ることはできなかった。
あれが“王者”と呼ばれるチームの強さ
●小宮山友祐監督|バルドラール浦安 ──試合を振り返って。 名古屋に勝つためにやってきた部分が少なからずあるので、勝てなかったことは非常に悔しいです。ただ、長いシーズンが終わった時に自分たちがどこにいるかが大事になります。もちろん勝ちたかったし、悔しい気持ちでいっぱいですけど、選手たちは今日もすごくいいパフォーマンスをしていました。負けはしましたけど、彼らの戦う姿勢だったり、内容に関してはすごく満足しています。リーグ戦は続きますので、何も変わることなく、今の順位をしっかりと維持できるようにまた年明けからやっていきたいなと思います。 ──ロドリゴ選手とレアンドロ選手を併用するセットでゴールを目指していたと思いますが、第2ピリオドの途中にレアンドロ選手が負傷した後のプランはどう考えていましたか? 第2ピリオドは名古屋にほとんどシュートを打たれていなかったと思いますけど、一つはGKを使って相手のコートでゲームを進めることでした。レアンドロがいなくても、うちにはいい選手がたくさんいて、今日に関しては吉田圭吾がアグレッシブにシュートまでいってくれました。名古屋はパワープレーの守備がうまいので、普通のパワープレーではなく、GKを上げた状態からの定位置攻撃で活路を見出したかった。 チャンスはありましたけど、田淵広史選手のいいストップが多かったと思います。あのクオリティのGKからゴールを奪うには1対1でのシュートでは難しいので、2対0の状況を作るなどして、確実に仕留めないといけません。レベルの高いGKに対してどうゴールを奪うかというのは、最後の第2PKも含めて足りませんでした。ただ選手たちはこちらがオーダーした通り、アグレッシブに相手コートでゲームを進めて、どんどんシュートを生んで、リスタートもクイックにやってくれていたと思います。 あのタフな名古屋の選手たちが足をつるくらいまで身体を張らなければいけなかった様子を見ると、自分たちの攻撃は非常に効果的だったのかなと思います。ただ、負けては意味がありません。今日は先に2点を取られたことがすべてでした。そこに難しさはありましたけど、内容には私は満足しています。このシーズン、この試合も含めて、選手たちの献身性にはすごく感謝しています。そのまま続けていくことができれば、タイトルを取れると思っているので、継続してやっていきたいと思います。 ──菅谷知寿選手の出場時間が短かった理由は? コンディション不良です。 ──第2ピリオド残り2分26秒のタイムアウト後に、FPをGKとして送り込むのではなく、足元のうまいGK成田宇弘選手をピッチに立たせました。 すごく難しい部分がありましたけど、(意図は)2つあります。一つは、これで名古屋と戦うのが最後ならパワープレーをしていたかなと思います。もちろんこの試合も勝たなければいけなかったですけど、ファイナルシーズンでの対戦がもう一度控えるなかで、自分たちがパワープレーを選択した時に「浦安はこういうことをしてくるんだ」というのを修正力の高い名古屋に見せる必要があるか、ないかということも考えました。 2つ目に関しては、FPをGKに代えてのパワープレーと比べて、GKがナチュラルに上がってくる攻撃のほうが守る側からしても対応が難しかったと思います。成田への警戒は薄くなったと思いましたし、そこが薄くなれば、彼は足元がFP並みにうまく、シュートもものすごく強いので、寄せてこなければ打てるかなとは思いました。でも相手はしっかりと寄せてきていましたし、さすがでしたね。本当にあとちょっとの部分だったと思いますけど、点につながらなかったので、それが自分たちの力なのかなと思います。 ──成田選手がFリーグのピッチに立ったのは今日が初めてだったと思います。この大一番で彼を起用したことは大きな決断でもあったのかなと思いますが、送り出す際にどんな言葉をかけましたか? 彼の足元は素晴らしいものがあり、おそらく名古屋のデータにもないと思ったので、成田を出した時にどういう反応をするのか気になりました。成田には「思い切ってやってこい」と伝えました。 「そこから打っても入らないだろ」というところからシュートを打っていましたが、思い切りやったと思います。だけどそういうのが大事になります。負けている状況で安全にボールをにぎることもすごく大事ですけど、しっかりとゴールを取りにいくことが必要で、成田はそれをしっかりとやってくれて非常に満足しています。 ──名古屋は前節の立川アスレティックFC戦で4-1から3失点を喫して引き分けていました。相手に対してどんな分析をして臨み、実際に対戦した今日と前回対戦は無得点に終わりましたが、どんなところに強さを感じたか教えてください。 名古屋オーシャンズというクラブは一発勝負や「勝ったらタイトルを取れる」という試合に対してのモチベーションや気迫、強さというのはすごくあるなと、やる前から感じていました。 名古屋とはもう一度戦うので、どこがウィークポイントかという話はあまりしたくないですけど、今の名古屋オーシャンズにはそういうものが確実にあります。これまでのようにこっちが圧倒されてなにもできないかと言われたら、申し訳ないですけど今の名古屋にそういう迫力や圧力はありません。今の私が言うと完全なる負け惜しみになってしまいますけど、そういうものは感じなかったので、次に対戦する時は今日の悔しさを晴らせるような準備をしっかりしたいと思います。 ただ、点を取らなければ勝てないスポーツで2試合連続で無得点に終わっています。田淵選手のセーブやポストに当たったシーンもありますけど、それも込みで試合になります。我々が名古屋を圧倒して勝つための準備をしたいと思いますけど、相手はディフェンディングチャンピオンで、1プレーの迫力や執着は今日も素晴らしいと感じました。あれが「王者」と呼ばれるチームの強さで、自分たちはちょっとしたところが足りなかったと思っています。タイトルを取るチームはどういうチームかというのを、残りのシーズンでもっともっと追求していきたいと思います。
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