[2024年版] 冬の定番“グリップヒーター”おすすめ×5選〈ブラックフライデーセール|初心者向け取り付け方法つき〉
初心者でも自分でグリップヒーターを取り付けられるのか?
今回のDIYは、数あるグリップ交換型の選択肢から、エンデュランスの「汎用グリップヒーター HG120M」をチョイス(現在は廃番)。電圧計機能はもちろん、電圧の上下によって通電量を自動調整する“レギュレート機能”や、エンジン始動時にだけ加熱設定を高くしておける“スタートアシスト機能”などが備わったモデルだ。 さて、初心者にとって、グリップヒーター取り付けのハードルは2つあるだろう。 ・そもそも電源をどこからどう引っ張ればいいのか? ・元のグリップをうまく取り外せるのか?
ハードル1:グリップヒーター取り付けの前に、電源をどうするか問題
────────── 電源はヒューズボックスから取るのが無難 ────────── 電源の取り方についてはいろいろなやり方があると思うが、今回はわかりやすく“ヒューズホックスから電源を取る”ことに。結果、ヒューズボックスからハンドルまで配線を延ばす必要が生じるが、それはそれで良しとした。 ────────── とりあえずこれだけは用意しておきたい工具類 ────────── ・プラスドライバー:家庭の工具箱に入っているレベルでOK ・ラチェットレンチ:安物でもいいからソケットレンチセットを持っとくべし ・電工ペンチ:配線コードをつなぐギボシ端子を加工するため ・ラジオペンチ:ギボシ端子加工のサブとして ・検電テスター:どの配線に電気が通っているかをチェック ────────── 今回、電源取り回しに調達したパーツ類 ────────── ・ヒューズ電源:電流(A)とヒューズ形状(平型/ミニ平型/低背)の違いあり ・配線コード:ヒューズ電源からグリップヒーターへの配線。 ・ギボシ端子:配線コードをオス/メスで繋ぐ金具。塩ビカバーとセットで。 ・クワ型端子:マイナス配線取り付け用 ・結束バンド:配線コードの取り回し固定用 ────────── (念のため)電気取り扱い上の基礎知識 ────────── ・電力(W)=電圧(V)×電流(A) ・配線を繋ぐときはプラス極から、外すときはマイナス極から ────────── さて、電源取り回しの手順 ────────── ・ヒューズボックス内、ヒューズ電源を差し込むスロットを決める ・対象のヒューズを取り外し、ヒューズ電源を差し込む ・ヒューズ電源に配線コードを繋ぐ ・配線コードをハンドル側に取り回す ・配線コードとグリップヒーター側の配線を繋ぐ ────────── 手順1:ヒューズボックス内、ヒューズ電源を差し込むスロットを決める ────────── ◆シート下に鎮座するヒューズボックス。このフタを開ける。 ◆フタ裏側に記載された図を見て、ヒューズ電源に差し替えるスロットを決める。“HORN”はUSB電源用にすでに使われていた。今回は“TURN”をチョイス。 ────────── 手順2:対象のヒューズを取り外し、ヒューズ電源を差し込む ────────── ◆対象となるヒューズを取り外す。平型の10A。これに合わせてヒューズ電源のサイズを選ぶ。 ◆検電テスターを使って、スロットのどちらの端子が電源側か(=電流が流れているか)を確認。 ◆電源チェックが済んだら、念のためバッテリー(のマイナス極)を外しておきたい。すべての配線作業が済んだら復帰させて通電チェックを。 ◆【エーモン 平型ヒューズ電源 E529】10Aヒューズ用で5Aの電源が取れる。ということは5A×12V=60W。グリップヒーターの最大消費電力は40Wなので無問題。 ◆スロット側の電源端子とヒューズ電源側の電源端子(コードが付いている方)の向きを合わせて差し込む。このままだとフタが閉まらないので、切り欠きを設けて対処。 ────────── 手順3:ヒューズ電源と配線コードを繋ぐ ────────── ◆電工ペンチを使って、配線コードのプラス側にギボシ端子(オス)、マイナス側にクワ型端子をかしめて取り付ける。電工ペンチでの端子のかしめ方にもそれなりのコツがあるのだが、ここでは割愛する。ググるなりして参照されたし。 ◆ここで注意したいのは、エーモン等が製造している一般的なギボシ端子(写真右側)のサイズがφ3.96であるのに対し、一部のバイク用端子(写真左側)が若干細いφ3.5であること(今回のグリップヒーターも後者)。オスとメスのサイズが合わないと、“奥までしっかり差し込めない/スカスカで抜けてしまう”ので、どちらかの規格に統一して付け替える必要がある。 ◆続いて、ヒューズ電源のプラス線と配線コードのプラス線をギボシ端子で繋ぎ(写真上側)、次に配線コードのマイナス線(クワ型端子)を金属部に繋いでアースを取る(写真下側)。 ────────── 手順4:配線コードをハンドル側に取り回す ────────── ◆ヒューズボックスからハンドル付近に配線するコードであれば、本来なら一旦タンクを外して這わせるべきなのだろうが、そこまでオオゴトにしたくはないので、今回はフレームに沿わせて遠回りさせることにした。作業がラクだとはいえ、チェーンなどの可動部分や熱を持つエンジンにコードが直接当たることのないよう、それなりの配慮が必要ではある。 ────────── 手順5:配線コードとグリップヒーター側の配線を繋ぐ ────────── ◆取り回した配線コードの先端にもギボシ端子を取り付け、それらとグリップヒーター側の配線を繋げば完成なのだが、ここで問題なのは、かなり太くてかさばるグリップヒーター側の配線をどこに収納すればいいのかということ。筆者の場合はヘッドライト部が大きい旧車につき、その中のスペースに押し込めることができたが、スマートなイマドキの車両の場合は収納場所に悩むかもしれない。 ◆電圧計をハンドルバーに設置し、バッテリーを復帰させてエンジン始動。無事に電圧が表示された。これにて電気系作業は完了。