「闇バイト応募者は“逮捕される要員”」公式LINE悪用し100人以上引きずり込む 明かされた使い捨ての実態
結局、自らが“使い捨て”にした者たちへの捜査によって、男も逮捕された。 拘留中の男に取材を申し込んだところ、手紙が返ってきた。 男(手紙): 「謝礼金は頂けるのでしょうか。その額次第で検討したいと思います」
男は、どこまでも楽に、金を得ようとしていた。
■新たな捜査手法『仮装身分捜査』 警察も期待寄せる「誰も応募しなくなれば…」
2024年、犯罪の種類も、募集の方法も多様化した「闇バイト」。年の瀬も差し迫った11月17日、政府が「緊急対策」を決定した。 石破茂首相: 「実行犯はもちろんのこと、事件の首謀者まで絶対に検挙するため『仮装身分捜査』も活用した徹底的な取り締まりを行います。断固たる決意のもとスピード感をもって、各種対策に取り組んでいただきます」
その1つが、闇バイト対策の切り札ともされる「仮装身分捜査」で、捜査員が“架空の身分証”を使って自ら闇バイトに応募し、犯罪グループに接触するという、新たな捜査手法だ。
これまでは「身分証の偽造」が違法行為にあたる可能性があるとされてきたが、警察庁は『正当な業務による行為は罰しない』という刑法の規定をとり、『正当な行為として認められる』と位置づけている。
しかし、実際の捜査でどこまで有効かは不透明だ。 愛知県警サイバー犯罪対策課の松本淳平課長: 「誰も応募しなくなれば、何か犯罪を企画しても実行できず、企画倒れに終わるということにつながる。犯罪そのものが減っていくのではないか」
2024年は皮肉にも、闇バイトを意味する言葉が「新語・流行語」にもなった。2025年の今ごろは、「闇バイト」が時代遅れの「死語」となり、撲滅されていることを願う。 2024年12月20日放送