独身の彼女が韓国で「1人ではなく、2人の養子」を迎えたなぜ、きょうだいの理想的な年齢差とは?
養子縁組機関で手続きを進める間、次女と面会するときはいつも長女を連れていった。長女は自分に妹ができることを知り、自分も妹と同じように養子縁組の手続きを経てわが家にやってきたことを自然に受け入れた。 長女のときは書類だけを見て養子縁組を決め、顔合わせの数日後に引き取ることができたので、「うちの子になったんだ」という実感と喜びが最初から強かった。ところが、次女のときは顔合わせ後も複雑な手続きが残っていて、この子を娘として迎えられるという確信が持てなかった。
養子縁組機関を訪問すると、次女はベビーカーでよだれをたらしながら眠っていたり、わたしが里親や社会福祉士と話している間、テーブルの上をはいまわったりしていた。何事にもポジティブで明るい長女は、赤ちゃんを不思議そうに見つめていた。 ときどき、養子縁組機関内の保育所で一緒に過ごすこともあった。まだ〝うちの子〞として迎えられるかどうかはっきりしていなかったし、次女の面倒を見ていた里親さんも同席していたので、気楽に接することはできなかった。面倒な手続きを早く終えて、養子縁組の許可が下りることだけを願っていた。
いよいよ次女をわが家に迎えたときは生後10カ月を超えていた。環境ががらりと変わって不安で混乱している次女にとって、3歳年上のお姉ちゃんは頼もしい存在だったことだろう。子どもを観察していると、自分と同じ〝小さな子〞に親しみを抱いて関心を示すということがわかる。次女が新しい世界に適応するとき、お姉ちゃんがいつもそばにいてくれて本当によかったと思う。 ■次女の養子縁組のほうが大変だった 長女を養子に迎えたときも手続きが複雑だなと感じたけれど、次女との養子縁組はそれとは比べものにならないほど大変だった。提出書類や養子縁組機関での家族面談、養親研修の内容は前回とほぼ同じだったが、2012年に施行された養子縁組特例法改正により、養子縁組には実親による出生届の提出と家庭裁判所の許可が必要になった。