大クラッシュから不屈の復活…36歳元王者が涙のラストラン 「中嶋さんのところで…」無線が捉えた感動の“涙声”
【スーパーフォーミュラ】第9戦(決勝・11月9日/鈴鹿サーキット) 『フォーミュラ・ニッポン』時代から15年間参戦し、3度のチャンピオンに輝いた山本尚貴が、今季限りでスーパーフォーミュラ引退を発表。最終戦のラストランは感動的なひと幕となった。 【映像】レース直後、感動的な無線の“交信” 山本は、2010年にNAKAJIMA RACINGからフォーミュラ・ニッポンに出場し、TEAM MUGENに移籍して、2013年に初チャンピオン、2018年に2度目のチャンピオンを獲得。2020年は、TEAM DANDELION RACINGで3度目のチャンピオンとなっただけではなく、スーパーGTとあわせてダブルタイトルを獲得するなど、輝かしい戦績を残してきた。 しかし昨年、スーパーGTのクラッシュで「外傷性環軸椎亜脱臼」及び「中心性脊髄損傷」との診断を受け、入院とリハビリに長期間を要した。それでも今季の開幕戦では、復帰後すぐに3位表彰台に登り奇跡的な復活。最終戦では、Q1(予選1回目)のAグループでトップタイムを叩き出し、最終戦は6位でレースを終えた。 引退する大きな理由としては、スーパーGTの事故で大怪我を負ったことと、第7戦でも首に負担のかかるクラッシュがあり、中嶋悟監督が山本の身体を心配して引退を促してくれたからだという。 山本は、チェッカー直後に無線で「お礼を言うのはこちらの方です。中嶋さんのところで終われて良かった」と涙声で語った。またマシンを降りると「本当にチームの皆さん、ホンダの皆さん、スポンサーの皆さん、本当にありがとうございました。最高に幸せな15年間でした。ファンの皆さんも最後まで応援してくださってありがとうございました。本当に幸せでした。ありがとうございました」と、涙ながらに感謝の思いを伝えた。サーキットに詰めかけたファンも温かい拍手と声援を送り、山本の最後の花道を見送った。 (ABEMA『スーパーフォーミュラ2024』/(C)JRP)
ABEMA TIMES編集部