「みんなに感謝しかない」最後の打席…引退試合の西武・金子侑司「人生最高の一日」
◆西武7―1ロッテ(15日、ベルーナドーム) 西武・金子侑司外野手(34)の現役最後の打席はチーム一丸でのプレゼントだった。 ■SNS騒然…監督休養の松井稼頭央さんがベルーナドームに【写真】 8回、4人走者が出ないと金子侑に回らない。佐藤龍世がソロを放ち、その後も1安打2四球で1死満塁。元山飛優は併殺打を避けるためか1球も振らずに三振し、確実に金子侑の打席をつくった。 ここで左腕坂本光士郎が登場。金子侑の最後は右打席だった。「みんなに感謝しかなかった」という打席は左翼方向への鋭いライナーとなったが、茶谷健太の好守で遊直。「左、右と打つことができ、ヒットは出なかったが、かえってすっきりしました」と笑った。 ロッテ佐々木朗希との3度の対決は二ゴロ、三振、中飛。「真剣勝負してくれたので三振も誇れます」。守備では左翼―中堅―右翼―左翼と外野を全て守ってスタンドのファンに頭を下げた。8回には藤岡裕大の左翼線への飛球をスライディングキャッチ。12年間戦ってきたベルーナドームを大いに沸かせた。 チームもシーズン100敗を回避。1番でフル出場した金子侑は勝利で引退試合を終えた。「人生で最高の一日になりました」。盗塁王2度を誇る男は胸を張った。(安田栄治)
西日本新聞社