家を購入したのですが、ローンの返済が難しくなってきました。毎月「10万円」のローンを「8万円」程度に抑えられる方法はありますか?
憧れのマイホームを購入した後に悩みの種となりやすいのが、住宅ローンの返済です。最初に設定した毎月の返済額が家計の負担となり、返済額を減らしたいと考える人もいるでしょう。本記事では、毎月8万円ほどの返済額で借り入れできる金額をシミュレーションするとともに、毎月の返済や総返済額の負担を軽減するための方法を紹介します。 ▼住宅ローンは「繰上げ返済」すべき? メリットについて解説
月8万円のローン返済で借りられる金額
毎月の住宅ローンの返済は、家計に負担がかからない範囲に設定したいものです。住宅金融支援機構【フラット35】のシミュレーションサイトにて、以下の条件で試算した場合の借り入れ可能額は2629万円でした。 月額返済額:8万円 返済方法:元利均等 返済期間:35年間 融資金利:1.460% 毎月8万円の返済でも、2600万円以上借りられる可能性があると分かります。
住宅ローンの負担を軽減させる方法
本項では、家計にゆとりを持たせるために、住宅ローンの負担を軽減させる方法を紹介します。 ■低金利の住宅ローンに借り換える 住宅ローンの金利が高く、返済総額が多くなり悩んでいる方は、金利の低いローンへ借り換えることを検討しましょう。金利の低いローンへ借り換えられれば、毎月の返済額や総返済額の負担を軽減できます。一般的に、住宅ローンを借り換えたほうがよいとされる主な条件は、以下の通りです。 ●借り換え後の金利差が年1%以上ある ●残りの住宅ローンが1000万円以上ある ●残りの返済期間が10年以上ある 上記の条件を満たしていなくとも、住宅ローンの借り換えを行ったほうがよい場合もあります。まずは専門家に相談して、借り換え前後でどのくらい負担が軽減するかシミュレーションしてみるとよいでしょう。なお、借り換える場合は諸費用などの手数料がかかるので、そちらも含めて検討することをおすすめします。 ■借入期間を延長して月々の支払いを減額する 住宅ローンの借入期間を延長すると、毎月の支払いを減額できます。 例えば、返済期間が25年で毎月13万円返済している場合、35年に返済期間を変更して毎月の返済額が8万円ほどに減額すれば、家計の負担は大幅に軽減されるでしょう。延長する期間が長くなるほど毎月の返済額は小さくなりますが、デメリットもあります。借入期間を延長すると、総返済額が増える点に注意が必要です。 また、期間を長く設定しすぎると定年退職後も返済が続いてしまう可能性があります。再雇用で給与が減ったり、年金生活になったりしてからも住宅ローンの返済が続いてしまうと生活に負担をかけてしまうため、延長期間は計画的に決めましょう。 ■資産に余裕があれば繰り上げ返済を行う 現在の資産に余裕があれば、繰り上げ返済で総返済額を一気に減らすのも一つの手段です。繰り上げ返済とは、残りの住宅ローンの一部や全額をまとめて返済し、返済金額を減らすことを指します。繰り上げ返済を行うと、住宅ローンの残額を大幅に減らせるメリットがあり、利息がかかる期間も短くなることによって総返済額が少なくなる可能性もあります。 繰り上げ返済は、返済期間だけが短くなり毎月の返済額に変更がない「期間短縮タイプ」、期間をそのままに毎月の返済額を減らす「返済額軽減タイプ」の2種類です。どちらのタイプもしくは両方を扱っているかは金融機関によって異なるため、事前にチェックしておくとよいでしょう。 ただし、金融機関によっては繰り上げ返済を行う際に手数料が発生する場合もあります。また、インターネット上での手続きは無料で行えても、窓口での手続きは手数料が発生するケースもあるため注意が必要です。 また、住宅ローン控除を受けている人は、期間短縮タイプの繰り上げ返済によって住宅ローン控除の対象条件である「契約期間が10年以上あること」を満たさなくなり、控除を受けられなくなる場合があります。住宅ローン控除自体は受けられても、残額を大幅に減らすと税金控除または控除額も減ることを理解しましょう。
月8万円のローン返済でも2000万円以上借り入れできる可能性はある
住宅ローンは、月8万円の返済でも金額によっては借り入れが可能です。借り入れできる金額と毎月の返済額の具体的な数値を知りたい方は、住宅ローンシミュレーションを利用したり、実際に金融機関に相談してみたりしましょう。住宅ローンの返済が家計に負担をかけている場合は、低金利の住宅ローンへの借り換えや、借入期間の延長などを検討してみてください。 出典 住宅金融支援機構【フラット35】 ローンシミュレーション 新規借入れを検討の方 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー 監修:高橋庸夫 ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部