イチロー氏「マイナスになる可能性がある」素振りとは 「悪い癖がついてしまう」「数をやる伝統が…」
マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(51)が9、10日の2日間にわたり大阪の大冠野球部を臨時指導した。野球部訪問は昨年12月の沖縄・宮古に続いて5年連続通算9校目。 【写真】大冠の生徒らを指導するイチロー氏 指導2日目のアップ前に「手紙の熱量と会った時の熱量がマッチしなかった」と初日同様に厳しい言葉から入ったイチロー氏。そして自身のやっているアップをやろうと声を掛け練習をスタート。走る姿を実演した。 そして並んで素振りをする選手たちに「怖いのはいい形を保てないと悪い癖がついてしまう。良くない形で1000スイングしていたらしない方がいいぐらい」と声掛け。「頑張ったという支えにはなるかもしれないけど」と前置きした上で「実際にマイナスになる可能性があるから気をつけて。数をやる伝統があるんだろうけど中身、どれだけ正しい形でできるか。数をやるのは大事だけど中身は気をつけて。半分にして別の練習をしても」とイチ流のアドバイスを送った。 また、キャッチボールでは長い距離を投げるよりも、30メートルくらいでしっかり投げることを推奨。「(前日も練習を見て)スローイングは数が多いと思う。土日だから数が多いのは分かるけど、もう少し少なくして別の練習をやった方がいいと思う」と語った。 続けて、グラウンドを見回しマネジャーの姿がないことを気にかけ「マネジャーの姿がないね。聞きたいことがあると聞いていたけど」。慌てて駆け寄ってきたマネジャーに「監督、コーチより実はマネジャーの方が純粋な変化が分かる。それを見ておいてください。マネジャーの見方って面白くて。ぜじ生かしてください。マネジャーの力が必要なので。その覚悟を持って」と笑顔で“違った視点”の重要性を説いた。