急遽メインイベント昇格の堤駿斗、8回TKO勝ちで世界王座挑戦権獲得 井岡に「一緒に世界チャンピオンになりましょうね」
階級を1つ上げての初戦。同じ過ちを繰り返さないため、元日本ウエルター級7位で、多くのプロボクサーに減量などを指導している海藤正晴氏(36)のサポートを受けて減量方法を見直した。食事のメニューや体内の水分量などを毎日細かく連絡を取って海藤氏に相談。「力が湧いてくる感じが最後の最後まであった。適正階級なのかなと思う」というほど階級を上げた好影響を実感していた。
堤はリングサイド席で応援した井岡へ最高の形で恩返しし、試合後にリング上で井岡から「最高やった。来年世界戦をやれるよ」とたたえられた。堤は「一緒に世界チャンピオンになりましょうね」と返したという。
WBA王者はレイモント・ローチ(29)=米国=で、WBA暫定王者は21年東京五輪フェザー級金メダルのアルベルト・バティルガジエフ(26)=ロシア=とどちらも難敵だ。完全復活を果たした堤は「世界初挑戦はタイミング。理想は来年の最後にできればいいな」と世界の頂点を見据えた。
プロ戦績は堤が6戦6勝(3KO)、アルバラードが49戦34勝(22KO)15敗、井岡が35戦31勝(16KO)3敗1分け、マルティネスが17戦17勝(9KO)、ローチが27戦25勝(10KO)1敗1分け、バティルガジエフが11戦11勝(8KO)。(尾﨑陽介)