《ススキノ首切り事件》ここへきて瑠奈被告が「無罪」になる可能性…2回目の精神鑑定が決定、弁護側の「意図」とは
心神喪失理由の無罪は4人
責任能力を争うという事例が増えているように見受けられるが、実際にそのような傾向があるのだろうか。 「裁判員裁判の開始を機に、公判の前に争点を整理しておく必要性が生じ、精神鑑定が行われるケースは増えていると考えます。ただ、結論として、責任能力を理由として不起訴処分となったり、無罪判決が言い渡されたりするケースというのはそう多いとはいえません。」 『令和5年版 犯罪白書』によると令和4年に検察庁において心神喪失を理由に不起訴処分になった被疑者は146617人中370人。起訴されたものの心神喪失を理由に無罪になったものは4人だった。 11月5日の浩子被告の第5回公判では検察側、弁護側双方による証拠調べが行われた。 次々に明らかになってくる瑠奈被告の特異的な日常と両親との歪んだ関係。パソコンやスマートフォンでは事件に関わるような内容を検索していたことが証拠として提出された。次回の浩子被告の公判では検察による修被告の尋問が行われる予定だ。 また修被告の裁判員裁判も2025年1月から行われる予定で、3月には判決が出るとみられる。 事件の全容解明にはまだ時間がかかりそうだ。
週刊現代(講談社・月曜・金曜発売)