自らも養子で育った経験から「家庭のあたたかさを1人でも多くの子どもに感じてほしい」、里親の役目は子どもの命のバトンをつなげていくこと【俳優・平野隼人】
2歳の女の子を長期委託で預かる新しい生活がスタート
平野さんは、最近、長期委託で2歳の女の子を預かるようになりました。 ――長期委託について教えてください。 平野 子どもを預かることに慣れてきたので、夫婦で話し合って長期委託を考えるようになりました。保育園に入園していて、夕方の迎えは私が行きます。帰ってくると、妻が夕食を作ってくれています。 ――里親になって、平野さん自身変わったことはありますか。 平野 外に行くと、ほかの子どもたちに自然と目が行くようになりました。「あの子、何歳ぐらいかな?」「あのぐらいになると、〇〇ができるようになるんだ」という目で、子どもを見るようになりました。 これまで行ったことがなかった子ども用品の専門店などにも、よく行きます。預かる子どもは着替えなどを持って来ますが、「新しいおもちゃを用意してあげたいな」「絵本を買っておいてあげよう」と思って、子どもが来る前に妻と買い物に行っています。 ――里親制度に興味がある方にメッセージをお願いします。 平野 私は里親の役目は、子どもの命のバトンをつなげていくことだと思っています。 「里親になりたいけれど、ハードルが高そう」と思っている方もいるかもしれませんが、まずは一歩前に踏み出す勇気をもってください。不安なことは、児童相談所や先輩の里親さんたちがサポートしてくれます。 お話/平野隼人さん 協力・写真提供/PONTE 取材・文/麻生珠恵、たまひよONLINE編集部 里親は、所定の研修を受けて、子どもに適した住環境があるなどの要件を満たせば認定されます。保育士資格などの特別な資格が必要なわけではありません。実子がいても里親になることはできます。里親について知りたい場合は、まずは近くの児童相談所に問い合わせをしてください。 「 #たまひよ家族を考える 」では、すべての赤ちゃんや家族にとって、よりよい社会・環境となることを目指してさまざまな課題を取材し、発信していきます。
平野隼人さん(ひらのはやと)
PROFILE 青森県出身。声優・俳優として、ゲーム「忍スピリッツS 真田獣勇士伝」海野六郎、ボイスドラマ「地獄くらやみ花もなき」小野篁/獅堂暁希人、映画GEMNIBUS vol.1「ゴジラVSメガロ」などに出演。2022年に夫婦で里親認定を受ける。 ●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。 ●記事の内容は2024年9月の情報であり、現在と異なる場合があります。
たまひよ ONLINE編集部