予想される田中将大の米移籍の値段はなぜ高いのか?
■確実視されるヤンキースの入札 資金力では、トップクラスのヤンキースの入札は確実だろうといち早く伝えた「ニューヨーク・ポスト」紙は、「制球力において、田中はダルビッシュより上だろう」というスカウトの評価を紹介しながら、最高入札額は6000万ドル(約60億円)程度になると予想した。 この約6000万ドルという額は、「ESPN.COMニューヨーク」も同じ。年棒は「6年、6000万ドル」で、合わせると1億2000万ドル(約120億円)程度の投資になるだろうと、総額にも触れていた。 スクープを連発し、米国のスポーツメディアから一目置かれている「CBSスポーツ」のジョン・ヘイマン記者は、代理人、ゼネラルマネージャーに取材した結果として、6000万ドル/約60億円(代理人)、7500万ドル/約75億円(GM)という数字を紹介。彼自身は7000万ドル(約70億円)と見込む。 ■一部報道では30億円とダルビッシュを下回る予想も こうして見てくると、ダルビッシュの落札額を越えるのは間違いなさそうだが、「SB NATION」というサイトは、「ダルビッシュよりは劣り、昨年ポスティングで韓国からドジャースへ移籍した柳賢振よりは上」という評価から、「3000万ドル(約30億円)程度になる」という現実的な数字をはじき出していた。 これまで紹介した数字とは大きな開きがあるが、記事を読む限りこの「SB NATION」が、甲子園時代の話も含め、田中の日本での実績を一番丁寧に紹介し、分析していた。それはそれで説得力があったが、入札は、その年の事情によって大きく左右される性質がある。“前例”がどこまで判断材料となるかは難しいところだろう。 なお、「SB NATION」では、すでに紹介したチームに加え、メッツ、オリオールズ、レンジャーズも入札に参加するだろうと予想しているが、他のサイトも総合すると、ダイヤモンドバックス、マリナーズ、エンゼルス、ブルージェイズ、フィリーズらも興味を持っているようだ。