広島・栗林 侍守護神奪取だ “ヘビー級”の活躍で26年WBCへ「まずは結果を出すことが一番」
広島・栗林良吏投手(28)が6日、愛知県愛西市の母校・佐織中学校で開かれた野球教室で講師を務めた。昨年10月に手術した右肘は順調に回復。今季“ヘビー級”の活躍を目指す右腕は早くも26年3月に開催される「第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」出場に意欲を示した。同じく講師を務めた侍ジャパンの吉見一起投手コーチ(40)は、栗林が侍の守護神候補と認めた上で、今季の活躍に期待を寄せた。 栗林は子供たちに囲まれ、終始、笑顔だった。一緒に講師を務めた中日・岡林、祖父江ら、地元チームの選手に劣らない人気ぶり。故郷で英気を養った右腕は今季、そして26年も見据えて抱負を口にした。 「開幕を目標に、出力を含めて状態を上げていきたい。そこから結果を出すことが、もっと大事。(26年WBCで侍ジャパンに)入りたい。まずは結果を出すことが一番」 昨年10月に受けた右肘クリーニング手術の回復は順調だ。年明け2日には約15メートルの距離ながらキャッチボールを再開。春季キャンプ序盤でのブルペン入りを視野に、リハビリの強度も上げており、開幕に向けては視界良好だ。昨季はチーム最多の60試合に登板して、球団最多に並ぶ38セーブを記録。今季も抑え候補筆頭に挙がる中、早くも、26年3月に開催されるWBCにも目を向けた。 前回23年のWBCでは代表入りも、1次ラウンド後に「腰椎椎間板症」で離脱。そのため14年ぶりとなった歓喜の輪には入れなかった。その悔しさは今も消えていない。 「東京五輪の金メダルのうれしさはありますけど、自分はそこ(WBC)で離脱した悔しさのほうが強い。もう一回優勝した喜びを味わいたいですし、そこの舞台に立って結果を出したいという気持ちもある」 代表入りへ、今季の活躍が重要になることは理解している。昨季同様、チーム最多の登板数を目指すとともに、「負けないように頑張りたい」と意気込む。昨季は失点を喫した8試合のうち6試合で敗戦投手。同じ轍(てつ)を踏むことなく、“ヘビー級”の活躍を期した。野球教室では一緒に講師を務めた社会人チーム・トヨタ自動車の先輩で、侍ジャパンの吉見投手コーチも期待を寄せた。 「評価している。抑えは(そんなに候補が)いないので、追いかけていきたい。栗林投手の場合は、手術明けなので、どれだけ回復して、どれだけシーズンを良い形で終えるか。そこだけだと思う」 昨年11月の国際大会「第3回プレミア12」で守護神を務めた巨人・大勢とともに、守護神の有力候補に挙がる。世界の前にまずは“セ界”で結果を残し、進化を示す。(長谷川 凡記)