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楊井人文

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「改憲勢力が3分の2を獲得しました。これで憲法改正発議が可能になります」と流す選挙特番もあるようですが、実際は「具体的な改憲案で一致した勢力」が3分の2を超えないと発議には至りません。メディアが勝手に名付けている「同床異夢の改憲勢力」がいくら多くの議席をとっても、改憲プロセスは前進しないことは証明されています。 第二次安倍政権の発足まもない2013年参院選でも、メディアは「改憲勢力」が衆参両院で3分の2を超えたと大きく報じました。その後、憲法改正を強く意識していた安倍政権のもと、2014年総選挙、2016年参院選、2017年総選挙と、4回の国政選挙で「改憲勢力3分の2を維持」と報じ、そのたびに「改憲発議は間近」であるかのような報道を繰り返してきました。現実に一歩も進まなかったのは、メディアのいう「改憲勢力」が、何ら実態を伴わない恣意的な「カテゴライズ」だったからにほかなりません。

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コメンテータープロフィール

慶應義塾大学総合政策学部卒業後、産経新聞記者を経て、2008年、弁護士登録。2012年より誤報検証サイトGoHooを運営(〜2019年)。2017年、ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)発起人、事務局長兼理事を約6年務めた。2018年、共著『ファクトチェックとは何か』出版(尾崎行雄記念財団ブックオブイヤー)。2023年、Yahoo!ニュース個人「10周年オーサースピリット賞」受賞。現在、ニュースレター「楊井人文のニュースの読み方」配信中。ベリーベスト法律事務所弁護士、日本公共利益研究所主任研究員。

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