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山田吉彦

山田吉彦認証済み

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海洋問題研究者/東海大学海洋学部海洋理工学科教授

報告

見解30トン以上の船舶では、船員法において船室外で作業に携わる者は、ライフジャケットの着用が義務付けられている。当然、乗組員の多くは甲板に出て漁獲作業をしていただろう。乗組員全員がライフジャケットを着用していなかったとなると、船舶管理者の責任は重大である。転覆事故を起こした漁船の管理体制を確認することが必要だ。作業に邪魔にならないライフジャッケトも普及しているのだ。 海に落ちた時に、ライフジャケットを装着していた場合の生存率は75%、死亡・行方不明率は25%。非着用時では、生存率40%、死亡・行方不明率60%となる。海上で安全を守るために、いかにライフジャッケトの着用が重要かということを現している。 不明者の捜索が急務である。事故が起きた海域は、海流も早く、広範囲な捜索が必要である。合わせて、沈没した船の捜索も重要だ。沈没した船に行方不明の乗組員が残されている可能性もある。

コメンテータープロフィール

山田吉彦

海洋問題研究者/東海大学海洋学部海洋理工学科教授

東海大学海洋学部教授。1962年千葉県出身。学習院大学経済学部卒後、金融機関を経て日本船舶振興会(現日本財団)に勤務。勤務の傍ら埼玉大学大学院博士課程修了。博士(経済学)。2009年東海大学教授。海難審判庁業務改善委員会委員、国土交通省海洋政策懇談会委員、東京都専門委員などを歴任。八重山自然大使。海洋コメンテータとして各種メディアで海洋問題を解説。著書、日本の国境(新潮新書)ほか多数。

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