解説被告が嘘をついていないとすれば、入院中の病院で医療スタッフの温かさに触れ「変わらざるを得ない」と語った気持ちは本当。遺族に初めて謝罪し「申し訳ございません」と語った気持ちも本当。そして、ムッとして反論したくなったのも本当なのでしょう。 犯行直前の自暴自棄で攻撃的な気持ちには、変化が見られるのでしょう。一方、盗作されたとの妄想的思いは揺るがず、また相手から論理的に責められると反論し、自分のプライドを守らないではいられない点は、まだ大きな変化がないのでしょう。裁判のルール上も、常識的に考えても、反論したり不快感を示したりするのは、あまりにも非常識です。しかし被告には、そのような社会的常識や遺族への思いやりは、あまり感じられません。 本当の謝罪には、きちんとした罪悪感と償いの思いが伴います。そこに至るには、まだ時間がかかりそうです。 (妄想はあるようですが、妄想=心神喪失ではありません)
コメンテータープロフィール
1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。
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