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碓井真史

碓井真史認証済み

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社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

報告

事件に関して、警察が実名発表することは大原則です。匿名だと、たとえば事件によっては隠蔽工作かと疑われかねません。マスコミ報道も、「A市のBさん」では、事実確認ができないとされています。 ただし、事件の内容によっては警察も匿名にします。たとえば、性犯罪被害者は匿名でしょう(ただし被害者が死亡している場合は実名報道が一般的)。また警察が実名発表しても、マスコミがそれをどのように報道するかは、マスコミの良識が問われるところです。 犯罪心理学の研究によれば、性犯罪被害者は犯罪被害によって苦しみ、さらに世間の目によって二次被害を受け傷つけられます。性犯罪に限らず、犯罪被害者が女性、特に若い女性だと、世間の注目が被害者に向きます。さらに連続殺人の場合、被害者の性別に関わらず、一般の殺人以上に被害者にも注目が集まります。 報道は大切ですが、どう報道するか、私達がどう受け止めるかが問われています。

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コメンテータープロフィール

碓井真史

社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。

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