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鶴岡路人

鶴岡路人

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慶應義塾大学総合政策学部准教授

報告

見解この写真自体は軽率で、だからこそSNSの投稿も削除されたのだろう。そのうえで、一般論として国会議員の海外視察・研修は一定程度必要だ。海外を知らない議員ばかりでは国益に反するし、いくら技術が進歩してもリモート会議では代替できない部分がある。議員外交の役割も否定すべきではない。 他方で、今回に限らず国会議員や地方議員などの海外視察・研修が問題になる最大の背景の一つは大人数であることだ。密度の濃い視察・研修にするためには少数精鋭で行くべきだ。意見交換の場でも、数十名で行けば発言しないままに終わる人が多いだろう。また、団体で行くから遊び的要素が増えるし、そのように見られてしまう。せっかく行くなら先方関係者と夜通しででも濃密に議論し、現地でないと得られない知見や気付きを持ち帰って欲しい。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 白鳥浩

    法政大学大学院教授/現代政治分析

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  • 東野篤子

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    見解欧州国際政治の研究者の視点から申し上げるなら、現職の国会議員の方々の欧州に対する関心はおしなべて低い…続きを読む

コメンテータープロフィール

鶴岡路人

慶應義塾大学総合政策学部准教授

専門は国際安全保障、現代欧州政治。慶應義塾大学法学部卒。同大学大学院、米ジョージタウン大学大学院で学び、英ロンドン大学キングス・カレッジ戦争研究学部で博士号(PhD)取得。在ベルギー日本大使館専門調査員(NATO担当)を経て、2009年から2017年まで防衛省防衛研究所教官、主任研究官。その間、防衛省防衛政策局国際政策課部員、英王立防衛安全保障研究所(RUSI)訪問研究員等を務める。2017年から現職。著書に『欧州戦争としてのウクライナ侵攻』(新潮選書、2023年)、『EU離脱』(ちくま新書、2020年)等。また、2023年から2024年までオーストラリア国立大学(ANU)訪問研究員。

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