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鶴岡路人

鶴岡路人

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慶應義塾大学総合政策学部准教授

報告

解説ロシア軍の目的が「緩衝地帯」なるものの確保だろうと、ウクライナ軍を分散させるための陽動・牽制だろうと、ウクライナ側にとっては、米国などから供与された武器弾薬を迅速に前線に届け、必要な兵員を確保するという、まさに「時間との戦い」だ。 ロシアによる攻勢の可能性は以前から指摘されており、ウクライナとしては当面、どれだけ守りを固められるかが課題になっていた。現時点で、主要防衛線の大規模な突破は起きていないようだが、ウクライナ側は厳しい戦いを強いられている。地上の防衛線と防空を維持しながら、新たな動員によっていかに持続可能な態勢を構築できるかが問われる。 そして、ロシアが現在の占領地域だけでは満足していないことがあらためて示された。ロシアに停戦の意思はないのである。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 佐々木正明

    大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

    解説ウクライナ国境を越えたロシア軍の急襲は進軍の勢いを増しているようだ。 5月12日早朝の段階で、露軍は…続きを読む

コメンテータープロフィール

鶴岡路人

慶應義塾大学総合政策学部准教授

専門は国際安全保障、現代欧州政治。慶應義塾大学法学部卒。同大学大学院、米ジョージタウン大学大学院で学び、英ロンドン大学キングス・カレッジ戦争研究学部で博士号(PhD)取得。在ベルギー日本大使館専門調査員(NATO担当)を経て、2009年から2017年まで防衛省防衛研究所教官、主任研究官。その間、防衛省防衛政策局国際政策課部員、英王立防衛安全保障研究所(RUSI)訪問研究員等を務める。2017年から現職。著書に『欧州戦争としてのウクライナ侵攻』(新潮選書、2023年)、『EU離脱』(ちくま新書、2020年)等。また、2023年から2024年までオーストラリア国立大学(ANU)訪問研究員。

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