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高橋和夫

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

報告

補足イスラエルは、これまで戦争の目的としてハマスの殲滅や人質の解放などを掲げてきた。ところが16日の月曜日に新たな目的を加える決定を内閣が下した。それは、ヒズボラの攻撃を逃れて中部や南部に避難している北部の6万人のイスラエル市民の故郷への帰還である。ヒズボラを軍事力で国境地帯から排除しなければ、そうした帰還は難しい。いよいよイスラエルがヒズボラとの戦争を決断したのかと推測させる新たな戦争目的の追加だった。  その翌日に通信機器の爆発が起こった。大規模な攻撃の第一波かとも予測された。ところがイスラエル軍は動かなかった。  この事実から、爆薬を仕込んだ通信機器にスイッチを入れる決断は、戦略的ではなかったと判断される。おそらくヒズボラ側に察知される可能性が高まったからなのか、あるいは装置に「賞味期限」があり、一定期間を過ぎると遠隔操作で爆発させるのが難しくなるなどの技術的な理由があったのだろう。

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コメンテータープロフィール

高橋和夫

国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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