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高橋和夫

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国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

報告

補足トニー・ブレア党首の下での1997年の選挙以来の地滑り的な勝利を労働党は手にした。しかし、その大勝利という輝きの中に影も見える。その一つはイスラム教徒の支持の低下だ。前回の選挙と比べると、有権者の全体でみると支持率を上昇させた労働党だが、イスラム教徒のみで見ると、2割近くも支持を失っている。これがイスラム教徒の多い都市部での苦戦につながっている。5議席をパレスチナ支持を訴える無所属の議員に奪われている。また僅差で何とか守り切った危ない議席もあった。  新首相となることが決まったキア・スターマー労働党首は、昨年秋にガザでの紛争が起こると、イスラエルには民間人への水と電力の供給を止める権利があると発言してイスラム教徒の反発を買った。なお夫人はユダヤ系である。  注目すべきはロンドン市内を選挙区とするスターマー自身が、もちろん当選はしたのだが、前回の選挙と比べると得票数を約半分に減らしている。

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  • 白鳥浩

    法政大学大学院教授/現代政治分析

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コメンテータープロフィール

高橋和夫

国際政治学者/先端技術安全保障研究所会長

国際情勢をわかる言葉で、まず自分自身に語りたいと思っています。北九州で生まれ育ち、大阪とニューヨークで勉強し、クウェートでの滞在経験もあります。アメリカで中東を研究した日本人という三つの視点を大切にしています。映像メディアに深い不信感を抱きながらも、放送大学ではテレビで講義をするという矛盾した存在です。及ばないながらも努力を続け、その過程を読者の皆様と共有できればと希求しています。

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