見解中国全体の経済が低迷している中で、武漢はさらに「コロナの印象」がマイナス要因になっているという趣旨の記事ですが、それを証明するファクトがまったくないので、説得力を感じられませんでした。昨年、武漢市のGDP成長率は5.7%増。中国9番目のGDP2兆元都市となりました。失業率も悪化していますが、他地域と比べて目立って悪い印象はありません。 もちろん、武漢市の人々がコロナで苦しんだことは間違いありません。特に初期の死者は同市に集中していることは事実です。しかし、現在、武漢の景気が中国全体よりも特に悪いと論証するならば、もう少し丁寧なファクトの収集が必要ではないでしょうか。
コメンテータープロフィール
ジャーナリスト、翻訳家。 1976年生まれ。二度の中国留学を経て、中国を専門とするジャーナリストに。中国の経済、企業、社会、そして在日中国人社会など幅広く取材し、『ニューズウィーク日本版』『週刊東洋経済』『Wedge』など各誌に寄稿している。著書に『なぜ、習近平は激怒したのか――人気漫画家が亡命した理由』(祥伝社)、『現代中国経営者列伝』(星海社新書)。
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