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多田文明

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詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

報告

「なんでこんな高いのか、考えてなかったですね」 この言葉こそ、加害者にならないために大事なことです。 実行役を誘う側は、はっきりと詐欺というケースと、誤魔化して誘う場合の両方がありますが「銀行の委託の作業で」との形で話をされており、今回は後者のケースといえます。 ですが、その時違法な仕事かもしれない、と気づく鍵は報酬額の高さです。待機するだけで万単位のお金がもらえる。それ自体おかしいと思う必要があります。 詐欺グループが使う手口として、なし崩しで断りづらい状況にさせてきます。今回は待機業務として2万円を受け取り、その後に詐欺を実行させるのも、一つの手ともいえます。 豹変もよく使います。丁寧な口調から「家族を殺す」という急に脅し口調になります。しかも一度、犯行に手を染めさせて抜き差しならない状況で行います。 必ず、違法と思った時点で、誰かに相談して引き返す勇気が何より必要です。

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コメンテータープロフィール

多田文明

詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト

2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)

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