強盗事件の解明も、もちろんですが、フィリピンを拠点にして詐欺の電話をかけていた渡辺容疑者らのグループは60億円以上と、本当に多くの方が被害に遭っています。すでに約70人が検挙されているという報道ですので、どれだけ大規模な組織だったかがわかります。 詐欺から強盗へ手法を変容させたとみられているだけに、その元である詐欺グループの解明は必須といえます。 彼らが使った手口は「あなたの口座からお金が引き出されている」「不正口座に使われている」などと嘘の電話をかけて、受け子と呼ばれる役割が、金融機関職員になりすまして高齢者宅を訪れます。そして新しいキャッシュカードに取り換えるという名目で、封筒にカードを入れさせて、事前に用意していたトランプなどを入れた封筒にすり替えて、騙し取る手口とみられています。 今も、この手法は他の詐欺グループでも行われていますので、ぜひとも注意しておくべき詐欺の手口です。
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コメンテータープロフィール
2001年～02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」（彩図社）は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年～2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。～元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』（清談社Publico）
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