元信者らが起こした民事裁判では、教団側の不法行為責任を認めた勝訴判決が数多く出ています。全国で同じような形で、教団名を隠した伝道を行っており、信者にさせる過程もほぼ同じ。そして教義をすりこみ、身の丈を超えた献金をさせていきます。裁判上では「組織性、悪質性、継続性」は明らかになっていると思いますが、教団側がそれにどうかかわり、どういう指導をこれまでしてきたのか。その回答内容が、ポイントになると思います。 従来から「信者らが勝手に行った」という主張をしており、同じ主張を繰り返すのかに注目しています。 また、コンプライアンス宣言後も、全国霊感商法対策弁護士連絡会によると、献金を強要させる被害は起きており、取材のなかでも正体隠しの伝道を続けていた実態もみえてきていますので、どのような形で、末端の教会信者にまでその宣言を出して徹底させていたのか。その答えも気になるところです。
コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)
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