補足考えさせられます。 西村泰彦長官を、個人的に非難するつもりは、まったくありません。 西村氏は、3年半ほど前の、東京オリンピック・パラリンピック直前、2021年6月24日の記者会見で、天皇陛下の当時のお気持ちについて、「国民の間で不安の声があるなかで、ご自身が名誉総裁をおつとめになるオリンピック・パラリンピックの開催が感染拡大につながらないかご懸念されている、ご心配であると拝察をいたします」と話していました。 西村氏が、どのようにコミュニケーションをとられているのか、は、「拝察」するしかありません。 秋篠宮さまが言われた「生身の人間」である点は、皇族だけではなく、宮内庁長官も同じです。 さまざまな思いや経緯があるものと思われますが、ひとりの人として、血の通った対応やことばを通して、すこしでも円滑な意思疎通を望むばかりです。
コメンテータープロフィール
1980年東京都生まれ。専門は歴史社会学、メディア論。元号や天皇に関する研究を進めている。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(社会情報学)。京都大学総合人間学部卒業後、関西テレビ放送、ドワンゴ、国際交流基金、東京大学等を経て現職。著書に『「平成」論』(青弓社)、『「元号」と戦後日本』(青土社)、『「三代目」スタディーズ』(青土社、2021年2月刊)、共著に『牧野守 在野の映画学』(太田出版、近刊)などがある。