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志葉玲

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フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)

報告

有働アナの判断を称賛する声が多いとのことですが、紛争地現場を長年取材してきた者としては、あまり賛同できません。現場から遠く離れたスタジオからは現地の状況を判断できません。逆に遠隔からの変な指示はかえって危ないことすらあります。遠隔からの指示を現場の判断より優先させるかのような風潮は、はっきり言えば害悪で、スタンドプレー的な「指示」よりも取材経費等、十分なサポート体制を整える方が大事です。なお、現場は安全には最大限配慮していますが、100%の安全はないのが紛争地取材です。だからと言って、中継を打ち切ることは紛争地報道やそこで頑張っている現場の記者への軽視でしょう。戦時は真贋いろいろな情報が、様々な意図によって飛び交うため、日本の記者がそこで取材することが日本の情報力となるのです。その責務と自身の安全の両立するのが紛争地取材であり、現場で長年ノウハウを蓄積してきた記者を尊重してもらいたいです。

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コメンテータープロフィール

志葉玲

フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)

パレスチナやイラク、ウクライナなどの紛争地での現地取材のほか、脱原発・温暖化対策の取材、入管による在日外国人への人権侵害etcも取材、幅広く活動するジャーナリスト。週刊誌や新聞、通信社などに写真や記事、テレビ局に映像を提供。著書に『ウクライナ危機から問う日本と世界の平和 戦場ジャーナリストの提言』(あけび書房)、『難民鎖国ニッポン』、『13歳からの環境問題』(かもがわ出版)、『たたかう!ジャーナリスト宣言』(社会批評社)、共著に共編著に『イラク戦争を知らない君たちへ』(あけび書房)、『原発依存国家』(扶桑社新書)など。

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