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白鳥浩

白鳥浩

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法政大学大学院教授/現代政治分析

報告

解説解散総選挙を念頭に置いた措置であると考えることもできる。 こうして、国民に対して「減税」をおこなっていることを、いやでも理解できるようにアピールを行うことで、支持率を上げていき、解散のための素地を作る。さらに現在行われている与野党対決となっている静岡県知事選にも、「減税」を行っていることをアピールすることで影響を与えることで、勝利することができれば、「直近の民意は自民党にあり」として4月の補選の与党の全敗は払しょくできる。そうした「減税」という政策状況、「民意」という国民状況を作り、解散総選挙を行う戦略だろう。 しかし、こうした国民に対する給与明細への記載の義務付けで、事務的な仕事が増えることをどう考えているのか。減税はともかく、必ずしもこうした政策は、国民に支持されるかどうかは不透明である。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 門倉貴史

    エコノミスト/経済評論家

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  • 石川智久

    日本総合研究所 調査部長/チーフエコノミスト

    見解給与明細に減税額を明記するのは分かりやすくはなるものの、来月実施という間際になって義務付けするという…続きを読む

コメンテータープロフィール

白鳥浩

法政大学大学院教授/現代政治分析

日本政治法律学会理事長。博士(政治学)。日本の政治、選挙、政策変容を中心に、それとの比較で海外の政治変容にも関心を持つ。東京、地方での講義、講演、出演依頼は可能な限り喜んで引き受けている。というのも多様な地域の大学での研究、講義経験や、政治家、ジャーナリスト、研究者、市民からの示唆は、自分の糧であり、その交流は喜びである。国内では静岡大学助教授、長崎県立大学専任講師、海外では英国オックスフォード大学ニッサン日本研究所、オックスフォード大学ペンブローク・カレッジ客員フェロー、ドイツ連邦共和国マンハイム大学客員教授、ノルウェー王国オスロ大学客員研究員等、学会では日本政治学会理事なども歴任した。

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